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複数の取引所で行うアービトラージ取引とは

複数の取引所で行うアービトラージ取引とは
これは取引最終日のJapanese Rubber Futuresの最終清算値段に日本のRSS3先物の最終清算値段が使われるため、日本の最終値段が確定する取引終了の時点(日本時間15:15)で取引を止めるという運用にしているためです。

フラッシュ・ボーイズのカツヤマ氏、株取引で大リーグ入りへ

ブラッド・カツヤマ氏は自分が有名人になる とは夢にも思っていなかった。カナダ人で勤め先もロイヤル・バンク・ オブ・カナダ(RBC)。ゴールドマン・サックスやJPモルガンとい った著名金融機関ではないので、ウォール街の中ですら有名人にはなり にくい。そのためマイケル・ルイス氏が新著のためにインタビューにや ってきても、ルイス氏の「フラッシュ・ボーイズ」という本の主人公が 自分であることを知っても、何が起ころうとしているのか理解しなかっ た。「平凡な髪型のアジア系」カナダ人なので、世間に「溶け込んでし まう」と思ったのだという。

ルイス氏の2014年のベストセラー「フラッシュ・ボーイズ」は米株 式市場が操作されているという前提に立ち、カツヤマ氏(37)を英雄と して描いた。同書のおかげで有名人になったカツヤマ氏は米上院で証言 したし、米証券取引委員会(SEC)の諮問委員会に加わるよう要請さ れもした。取引所運営会社バッツ・グローバル・マーケッツのビル・オ ブライエン社長(当時)を言い負かせたCNBCの番組での討論はウォ ール街をくぎ付けにした。有名になった同氏はボディーガードを雇うこ とまで考えたが、ルイス氏のアドバイスで自分について書かれた記事な どを読まないようにした。「あまり考えない方が普通の気持ちでいられ る」と同氏は語った。

カツヤマ氏がほとんどの時間を費やして考えるのは自身が運営する ダークプール(私設取引システム)IEXグループのことだ。同氏と共 複数の取引所で行うアービトラージ取引とは 同創業者らは高頻度トレーダーとそれ以外の人が公平に取引できる場を 提供することを目指し、2012年にIEXを設立した。

RBCのシニアトレーダーだった頃、取引スクリーンでは注文でき ることになっている値段での取引が執行できないことがよくあるのに気 付いた。高頻度トレーダーと取引所の結び付きや、取引所が乱立する米 株式市場の構造が原因だという結論に達した。高頻度トレーダーはスピ ードを武器に、複数の取引所とトレーダーらがデータを受け取り注文を 執行するのにかかる時間の差を利用して利益を上げる「レイテンシー・ アービトラージ」という取引をする。これによって高頻度トレーダー以 外の投資家は少し高い価格を払う羽目になる。「ほとんどの人にとって 差はほんのわずかだが、わずかずつから恩恵を受けられる数少ない市場 参加者にとっては大きな利益になる」と、IEXへの早期の出資者の1 人であるヘッジファンド会社グリーンライト・キャピタルの創業者デー ビッド・アインホーン氏は指摘する。

IEXはわずかなスピードのむらを作りだすことで高頻度トレーダ ーがレイテンシー・アービトラージをできないようにする。IEXが売 り込もうとしているのは「公平な市場」だ。米株式市場には11の取引所 と40余りのダークプールがある。取引所やシステムは流動性と収入を高 頻度取引会社に頼っている。このため、特別な注文タイプやより速いデ ータ提供、料金割引やコンピューターを取引所のものと同じデータセン ター内に置く権利(コーロケーション)などさまざまな便宜を図る。

高校時代にフットボールをしていたカツヤマ氏は状況をスポーツに 例え、「審判が試合の結果と利害関係を持ってはいけない」と言う。 IEXは公平な審判になるために、コーロケーションを認めず、取引の 複数の取引所で行うアービトラージ取引とは 両サイドから同じ料金を取り、リアルタイムのマーケットデータを提 供、注文タイプは5種類だけにしている。

14年3月に「フラッシュ・ボーイズ」が出版された後に、IEXは 米国で最大のダークプールの一つになった。既に幾つかの大手ヘッジフ ァンドの出資を受けていたが、ベンチャーキャピタルからも関心が集ま った。IEXが米株式市場の透明性と使いやすさを向上させることに貢 献したと言うブローカーも多い。

IEXは今、これまでで最大の挑戦に立ち向かおうとしている。9 月の最初の2週間のある時点で、取引所になる申請をSECに行うつも 複数の取引所で行うアービトラージ取引とは りなのだ。取引所になれば権威も付くしブローカーからの注文も増える だろう。新規株式公開(IPO)する企業にIEXへの上場を勧誘する こともできる。IEXがマイナーリーグから一挙にメジャーリーグ入り するかもしれない。

もちろんリスクはある。SECがIEXの革新的な設計を承認する かどうか分からないし、ニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダ ック、バッツなどの大手から市場シェアを奪えるかどうかは未知数だ。 悪くすればトップクラスのダークプールの地位を捨てて二流、三流の取 引所という位置に甘んじることになり、経営面で行き詰まるリスクすら ある。

新しい4ワールドトレードセンターの44階にあるIEXのオフィス は多くのトレーディングフロアと同じような作りだ。そして部屋の中央 の台の上に銀のベルが載っている。午前9時半になると、1人の社員が 取引開始のオープニングベルを鳴らす。その日の取引量が前日を上回る と、翌日も同じ社員がベルを鳴らせる。最長記録は4営業日だという。 私が訪ねた6月のある日、午前11時過ぎに歓声が上がった。IEXでの 取引が初めて米株取引全体の1.5%を超えたのだ。8月4日には1.86% と新記録を打ち立てた。

わずかのように聞こえるが、細分化された米株式市場ではなかなか のものだ。1.1-1.9%のIEXのシェアはダークプールの中ではほぼ常 に3位か4位だ。現在では160以上のブローカーがIEXに接続してい る。創業時は35だった。

コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツの米株トレーデ ィング責任者のマット・ワルドナー氏は、新取引所がゴールドマンや JPモルガンのような大手を引き寄せることができれば、雪だるま的な 効果があるだろうと話している。

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