【チャート解説】ダウ理論とは?稼ぐ手法や使い方まで簡単にわかりやすく解説
つまり、 トレンドは一方向に動くのではなく、複数のトレンド(短期では下落トレンドだが、中期では上昇トレンド、長期でも上昇トレンド)を形成しながら、相場が動いているということがわかります。
したがって、実際にトレードを行う際には、自分がどのトレンド(短期、中期、長期)でトレードをするのか、明確に決めておく必要があります。
主要なトレンドは3つの段階から形成される
ダウ理論では、トレンドには先行期・追随期・利食い期の3つの段階がある。つまり、「主要なトレンドは3つの段階から形成される」と説明しています。
① 先行期(第1段階)
② 追随期(第2段階)
③ 利食い期(第3段階)
いよいよ、「トレンドの最終段階」です。だれの目にも「上昇トレンド」と映り、FX初心者などの一般投資家も積極的に参加し価格はさらに上昇します。
明確な転換シグナルが発生するまでトレンドは継続する
ダウ理論では、上昇トレンドは「高値と安値がそれぞれ切り上がり」、下落トレンドでは「高値と安値がそれぞれ切り下がる」と定義されています。
ダウ理論の中でも特に重要な基本原則では、 「明確な転換シグナルが発生するまでトレンドは継続する」 と記されています。
A.明確な転換シグナルとは、「上昇トレンドにおいて安値が切り下がったら、下降トレンドにおいて高値が切り上がった」場合のことを言います。
上記のチャート画像の一番左側では、安値が切り下がっており、「下落トレンド中」になります。ですが、その後、下落トレンドであった高値を更新し、安値も切り上がったため、下降トレンドから上昇トレンドへの転換が起きています。
ダウ理論を元にトレンドの転換を狙ったエントリー
ダウ理論を元にしたトレード方法としては、 トレンドを狙う「順張りの方法」 と トレンドの転換で大きな利益を狙う「転換エントリー」 があり、ここでは転換エントリーを説明します。
つまり、上昇トレンドにおいて安値が切り下がった場合、上昇トレンドが終焉を迎えていると判断でき、そこから下落トレンドが始まると解釈することができます。これをエントリーポイントとして図解したものが以下になります。
なので、トレンド転換が確定した安値2のブレイクのタイミングで売りエントリーを行ことで、ダウ理論を元にトレンドの転換を狙ったエントリーをすることができます。
FX初心者の迷いを解消、投資心理とチャート読解力を鍛えるサイト。
ダウ理論の核心、目線が決まれば心が決まる。
迷わない自分をつくるダウ理論
ダウ理論を知るメリットは、目線の固定ができるようになることです。トレードするうえで最悪な感情は「迷い」であり、これがある限り正常な判断はくだせません。ダウ理論を目線の基準にすれば、利食いや損切りするポイントが明白です。特に損切りの場合、ダウが崩れトレンドが反転するということは、エントリーの根拠そのものが否定されたことになるので、何の迷いもなくポジションを切ることができます。
トレンドは継続するもの
トレンドはフレンド(友達)という相場の格言があります。相場で負けたくないなら、とにかくトレンドフォローに徹することです。方向感のある相場では、多少エントリータイミングでミスをしても、相場に助けられることがよくあります。たとえば【a】ラインを上抜けることは、高値と安値を両方切り上げたことになりトレンドの発生を意味します。その後、高安を更新している限りは押し目買いを続ければいいのです。
トレンドは明確なシグナルが出るまで継続する。
ダウ理論の6つの定義で一番重要なのは「トレンドは明確なシグナルが出るまで継続する」というものです。【a】ラインは明確なシグナルとなる水平線で、このラインより上が上目線、下が下目線になります。【a】ラインはピンク上昇トレンドの最後の押し安値に引かれる水平線です。
複数の時間足で複合的に考える。
相場が難しいのは波が時間足ごとに複数あるということです。トレーダーが基準にする時間足がそれぞれ異なることで、波は上がったり下がったりします。チャートを読めるようになるには長中短期の3つの波を認識できる目を養わなければなりません。たとえば、ピンク1時間足を基準にトレードするのであれば、そのひとつ上のオレンジ4時間足、ひとつ下のグリーン5分足(あるいは15分足)の状態を見るのです。
【a】ラインより上はピンク1時間足では上目線ゾーンですが、ひとつ上のオレンジ4時間足では下目線ゾーンかもしれません。4時間足戻り売り候補ラインから4時間足トレーダーがショートしてくる可能性があります。いずれにしても4時間足トレーダーと1時間足トレーダーの戦いとなり方向感がなくなる局面です。しかし4時間足>1時間足の強弱関係を考えれば、1時間足が最終的に負ける可能性が高いので、1時間足が上目線中でもショートすることが可能です。
4時間足トレーダーがショートしてくるというシナリオを立てるなら、なるべく上から入れるポイントを探します。4時間足戻り売り候補でバチンとは入れないので、短期5分足のトレンド発生を待ちショート、まずは【a】ラインで様子を見ます。そのまま抜けそうならホールドして4時間足の波に乗ります。【a】ラインは1時間足トレーダーが最後の粘りを見せるポイントなので、抜けないようなら一旦利確、1時間足ダウが下目線になってから、安全に入りなおします。
今日のまとめ
家を建てるにはGL(グランドライン)という基準があります。GLとは地上と地下を分ける水平線のことで、もしこのラインを決めずにいきなり家を建て始めれば、とんでもなく傾いた家になってしまいます。トレードする上で最も重要な基準は、目線を決める基準です。この基準はトレーダーによっても異なりますが、おすすめは水平線を使うことです。なぜなら水平線は一度引いたら動かないからです。インジケーターの類は時間の経過とともに位置がズレてしまうのでおすすめできません。
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