FXの単位pips(ピップス)について解説|基本の考えから計算方法、便利な計算ツールも紹介
海外FXの基礎知識
pipsとは
pipsとは「Percentage in point」の略で、たくさんの通貨ペアがあるFXにおいて、価格の変動幅を示す共通の単位です。読み方は一般的には「ピップス」ですが、「ピップ、ピプ、ピピ」など、人によって様々ですね。
そこで覚えておきたいのが、1pipsは「 その通貨の最小単位の100分の1 」であるということ。例えば円の場合は最小単位が1円ですので、その100分の1、つまり0.01円=1銭ということになります。米ドルの場合は最小単位が1ドルではなく1セントですので、1pips=0.01セント=0.0001ドルというわけですね。
なぜpipsを使うのか
FXで最も大事なことは、何と言っても「何円の損益があったか」と言うこと。しかし金額での損益は取引数量に大きく影響されます。 1万通貨でトレードしている人と、100万通貨でトレードしている人では、同じトレードをしていても100倍の損益の差が生まれますね 。さらに、通貨ペアによっても1pipsあたりの価格は異なります。
トレードで利益を出すことや上達のためには、技術的な検証が必要です。その際の成績の判断には、諸条件で見え方が異なる実際の金額による成績より、 FXで使う共通単位pipsとは 単純に値幅だけを表すpipsという客観的な成績 を計測した方が、わかりやすくフェアだと言えますね。実際に自動売買ソフトであるEAの成績なども、金額ではなく獲得pipsで宣伝されることがほとんどです。
pipsの見方
- ドル円で、109.235から109.125へレートが下落しました。何pipsの下落ですか?
- ユーロドルで、1.08103から1.09126へレートが上昇しました。何pipsの上昇ですか?
円絡みの通貨ペアの場合
ドル円 | 108.677 |
ユーロ円 | 120.671 |
ポンド円 | 143.035 |
オージードル円 | 74.339 |
主要なものを挙げてみましたが、全ての通貨ペアの小数点以下が3桁で表示されていますね。円の場合は「1銭=1pips」なので、 小数点第2位がpipsの1桁目 です。したがってクロス円の場合は、「100.FXで使う共通単位pipsとは FXで使う共通単位pipsとは 000から100.010への変動で、+1pipsの変動」と言うpipsの見方になります。
円を含まない通貨ペアの場合
ユーロドル | 1.11031 |
ポンドドル | 1.31551 |
ドルスイスフラン | 0.98791 |
ユーロポンド | 0.84386 |
主要なものを挙げてみましたが、全ての通貨ペアの小数点以下が5桁で表示されていますね。ドルやユーロに代表される円を含まない通貨ペアの場合は、1pips=0.0001ドル(ユーロ)となり、レートの 小数点第4位がpipsの1桁目 です。したがって小数点以下が5桁の通貨ペアの場合は、「1.00000から1.00010への変動で、+1pipsの変動」と言うpipsの見方になります。
小数点以下の最後の桁が1pipsとは限らない
しかし現在は、クロス円は小数点3桁、ドルストレートなどは小数点5桁表示が主流となっており、 小数点の最後の桁の変動分が1pipsではありません 。さらに最近では、クロス円でも小数点4桁表示を採用しているFX業者もあります。レートの桁数は今後さらに変化することもありますので、小数点いくらかで覚えておくようにしましょう。
MT4における「pips」と「point」の違い
それに対してpointは、 レートの小数点以下の最終桁 になります。つまり小数点以下を2桁(4桁)で表示しているFX業者と、3桁(5桁)で表示しているFX業者では、同じ1pointでもその額は変動するというわけですね。
pipsの使い方
pipsと取引通貨量から損益を計算する
取引通貨量 | 1pipsあたりの損益(円) |
1,000通貨(0.01ロット) | 10円 |
1万通貨(FXで使う共通単位pipsとは 0.1ロット) | 100円 |
10万通貨(1ロット) | 1000円 |
このように、取引する通貨量が大きくなれば、1pipsあたりの損益も変わります。例えば 同じ30pipsを獲得しても、1万通貨でトレードしている場合と、5万通貨でトレードしている場合では、利益額は異なる と言うことですね。
1pipsあたりの損益は通貨ペアによって異なる
通貨ペア | 決済通貨 | 1万通貨での1pipsあたりの損益(円) |
EUR/USD | USD(米ドル) | 108.56 |
EUR/GBP | GBP(英ポンド) | 142.73 |
AUD/NZD | NZD(ニュージーランドドル) | 71.17 |
海外FX各社のpips計算ページの活用
XMのpips計算ページ
通貨ペア | pipsを計算する対象の通貨ペアを、プルダウンメニューまたは入力して選択します。 |
口座の基本通貨 | 多くの場合はJPYだと思いますが、ご利用の口座の通貨を選択します。 |
口座タイプ | 口座タイプを、マイクロ、スタンダード、XM Zeroから選択します。口座タイプによって、1ロットの取引通貨量が異なり、マイクロ口座は「1ロット=1,000通貨」、スタンダード口座とXM Zero口座は「1ロット=10万通貨」です。 |
ロット数量 | ロット数を入力します。例えば口座タイプで「スタンダード」を選択し、1万通貨でのpips計算をしたい場合は、ロット数は「0.1」となります。 |
現在の変換価格 | 選択した通貨ペアの現在のレートが入ります。基本的には入力不要です。 |
項目の入力が終われば、「計算する」をクリックしましょう。計算結果は下の「ピップ値 (口座の基本通貨)」と「ピップ値 (変換された通貨)」に表示されます。
FXでよく見るpips(ピップス)とは?その意味から損益の計算方法まで分かりやすく解説
FX
- FXにおけるpips(ピップス)とは
- FX上のpips(ピップス)による損益の算出方法
- 一目でわかるFXチャート上のpips(ピップス)の見方
- pips(ピップス)とは少し違う単位「point(ポイント)」について
FXにおけるpips(ピップス)とは
pips(ピップス) とはFXで使用されている 通貨ペアの為替変動を表す共通単位 です。
FXは 異なる通貨の組み合わせから生ずる為替変動によって利益や損失が発生する ため、
共通の単位が必要 となります。
米ドル/円 では「1pips=0.01円(1銭)」
ユーロ/米ドル では「1pips=0.0001米ドル(0.01セント)」
例を見ると分かるように、1pipsはその通貨の最小単位の1/100を表しています。
FXにおけるpips(ピップス)と「銭」の関係
なお、日本には「 銭 」という通貨単位があります。
しかし 銭 は1銭玉などの通貨が実際に発行されているわけではありません。
つまり 便宜上の通貨単位 であるため、1pips=0.01銭ではなく 1pips=0.01円(1銭) となります。
FX上のpips(ピップス)による損益の算出方法
為替変動 × 保有通貨量
ここでいう 為替変動 とは、 何pips動いたか ということを指します。
FX上のpips(ピップス)による具体的な損益の計算
例として 米ドル/円 が1ドル=100円の時、1万通貨保有している 場合を考えます。
為替変動 | 保有通貨量 | 計算式 | 損益額 |
1pips(0.01円) | 10,000通貨 | 0.01円×10,000 | 100円 |
10pips(0.1円) | 0.1円×10,000 | 1,000円 | |
100pips(1円)FXで使う共通単位pipsとは | 1円×10,000 | 10,000円 |
円を含む通貨ペアの場合、 100pips(1円)動くと保有通貨量分の損益が発生 します。
買い ポジションの場合、101円になれば10,000円の利益となり、99円となれば損失となります。
売り ポジションの場合、99円になれば10,000円の利益となり、101円となれば損失となります。
FXで円を含まない通貨ペアのpips(ピップス)による損益を円にする計算方法
なお 円を含まない通貨ペアを円建て口座で取引す る場合、 発生した損益を円にする必要があ ります。
よって、発生した 損益に円建てにするためのレートをかける ので少し複雑になります。
たとえば ユーロ/米ドルを円建ての口座で取引する 場合を考えます。
ユーロ/米ドルの損益額(単位:米ドル)× 米ドル/円のレート = 円建ての損益額
ただ、 円を含まない通貨ペアを取引した際の損益が増減する原因 は
この計算であるということを覚えておけば十分です。
一目でわかるFXチャート上のpips(ピップス)の見方
色々な通貨ペアをみていると レートのどこが1pipsなのか分かりづらく、ややこしい FXで使う共通単位pipsとは です。
分かりづらいときは、 レートの右から2番目の数字 を見ましょう。
pips(ピップス)とは少し違う単位「point(ポイント)」について
では、 一番右の数字 は何を表しているのでしょうか。
チャート上におけるレートの一番右の数字は point(ポイント) を表しています。
FXにおけるpips(ピップス)とpoint(ポイント)の具体的な関係性
point(ポイント) とは、pips(ピップス)と同様、
FXで使用されている 通貨ペアの為替変動を表す共通単位 となります。
異なるのは、 point(ポイント) = pips(ピップス)の十分の一 であるという点です。
するとpips(ピップス)では表示単位が大きくなりすぎたため、
pips(ピップス)を十分の一にしたpoint(ポイント) が生まれました。
10point = 1pips = 0.01円
日本語表示にすると、単位がピップスと書かれていたりポイントと書かれています。
しかし、 ピップスと書かれていても基本的にポイントが使用されている ため、注意が必要です。
コメント