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FX取引の利益に税金はかかるのか

FX取引の利益に税金はかかるのか

続いて「所得金額」の欄には、先ほど計算した「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」の 「所得金額(12)」 を記入します。

【2021年】FXの税金や確定申告・税率について詳しく解説

確定申告期間は2月16日~3月15日

例:2022年度の確定申告時は2021年1月1日~2021年12月31日が課税対象期間

FXの税率は一律で20.315%

FXの利益に対する税率は、 20.315% (所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)となります。
利益の額に関わらず、一律でこの20.315%の税率が適用されます。

課税対象金額から税金の計算をする

  • 課税対象額 = “決済損益”+“決済したスワップ損益”- 必要経費
  • かかる税金 = “課税対象額”×0.20315(税率:20.315%)

※決済損益:ポジションを決済して確定した損益
※スワップ損益:決済したポジションを保有していた期間に発生したスワップポイントの合計額
※必要経費:FXの勉強に使った書籍代、セミナー代など(必要に応じて税理士に相談)

具体的な取引事例の税金を計算してみよう

税金の計算例

  • 課税対象額 …70万円(決済損益)+10万円(スワップ損益)=80万円
  • かかる税金 …80万円(課税対象額)×0.20315(税率:20.315%)=162,520円

今回の税額の内訳

  • 所得税(15%):120,000円
  • 住民税(5%):40,000円
  • FX取引の利益に税金はかかるのか
  • 復興特別所得税(0.315%):2,520円

税金の計算をする際の注意点

FXで課税の対象となるのは 「決済損益」と「決済したスワップ損益」から必要経費を引いた金額 です。
「決済損益」はポジションを決済して確定した損益のことで、「スワップ損益」はポジションを決済したときにそのポジションを保有していた期間に発生したスワップポイントの合計額です。
決済をしていないポジションの含み益、含み損に関しては課税対象とはならいので注意が必要です。

FXで利益を得ていても確定申告不要となる場合

FXで利益がでたら、原則、 確定申告が必要 になります。ただし、以下のような場合に確定申告が不要なケースがありますので、ご自身がどこに該当するのかチェックしてみてください。

FXの確定申告不要かどうかのチェック表

ケース①会社員の場合

ケース②専業主婦の場合

初めてでもわかる!FXの確定申告の必要書類と最新版申告方法

確定申告の必要書類とその入手方法

FX取引の利益に税金はかかるのか
申告書B 国税庁のウェブサイトからダウンロード
確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等|国税庁
申告書第三表(分離課税用) 国税庁のウェブサイトからダウンロード
確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等|国税庁
先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書 国税庁のウェブサイトからダウンロード
No.1522 先物取引に係る雑所得等の課税の特例|国税庁
申告書付表(先物取引に係る繰越損失用) FXにおける損失がある場合のみ 国税庁のウェブサイトからダウンロード
確定申告書付表等|国税庁
1年間の取引損益が明記された書類 各FX会社の取引ツールからダウンロード
FXブロードネットがご提供しているツールをお使いの場合は、よくある質問から操作説明をご確認ください。
源泉徴収票 会社勤めをされている場合、勤務先から入手
本人確認書類(番号確認書類+身元確認書類) マイナンバーカードを自分で用意
※マイナンバーカードがない場合、以下の中から自分で用意

番号確認書類

マイナンバーを確認できる書類
  • 通知カード
  • 住民票の写し
  • 住民票記載事項証明書

身元確認書類

記載したマイナンバーの持ち主であることを確認できる書類
  • 運転免許証
  • FX取引の利益に税金はかかるのか
  • パスポート
  • 公的医療保険の被保険者証

【最新版】外出不要!電子申告システムで自宅にいながら確定申告

国税電子申告・納税システムのe-Taxを利用することで、いつでもどこでも確定申告できるようになりました。 FX取引の利益に税金はかかるのか
これまでは税務署へ出向く必要がありましたが、インターネットがある環境であれば マイナンバーカードを使って外出せずとも確定申告が可能 です。e-Taxを利用することで、上で挙げた本人確認書類の提示または写しの添付が必要なくなります。

損失が出ている人こそ「損益の通算」「損の繰り越し」を利用しよう

他の取引と損益通算ができる!

FXで利益が出たけど先物取引では損をしてしまった。そんな時には損益通算をすることで控除を受けることができます。
損益通算とは、 取引で発生した損失額を他の取引で得た所得から差し引いて課税対象額を算定 できることをいいます。例えば「FXで100万円の利益」「先物取引では20万円の損失」これらを通算し「80万円の利益」になります。

代表的な各種金融商品の損益通算について

【代表的な各種金融商品の損益通算について】

※上記金融商品以外をお取引いただいている際は、最寄の税務署へ直接お問合せください。

3年間の損失繰越控除が可能

FXで損失を出してしまったときは「損失繰越控除」を利用しましょう。FXにおける 1年間(1月1日~12月31日)の損失を翌年以降3年間に渡り繰り越す ことができます。

2021年に損失が発生した場合の損失繰越控除の例

FXの税金や確定申告に関するよくある質問・注意点

FXの利益を確定申告しないで税金を納めなかったらどうなりますか?

利益があるにも関わらず、確定申告しないで期限までに税金を納付しなかった場合、“重加算税”や“無申告加算税”など 税金を余計に支払うことになる可能性が高い FX取引の利益に税金はかかるのか です。
なぜなら、FX会社には取引データを税務署へ報告する義務があるためです。もしあなたがFXの利益がある上で確定申告しなかったとしても、税務署はその状況を簡単に把握することができます。

FXの税金とは?損益にかかわらず確定申告すべき理由を徹底解説

FXの税金とは?損益にかかわらず確定申告すべき理由を徹底解説

(写真=PIXTA)

目次
1. そもそもFXとはどのような投資なのか?
1-1. FXは為替差益とスワップポイントの2つの利益がある
1-2. 少額の資金で大きな取引ができる
1-3. 24時間取引可能で兼業投資家にも向いている
1-4. 資産がゼロになる可能性も!リスクヘッジが大切である
2. FXで得られた利益は確定申告すべきなのか?
2-1. FXで得た利益を税務署は知っている!脱税で逮捕されるケースも
2-2. FXで得た利益の額に応じて確定申告が必要になる
2-3. FXによる所得を計算すると確定申告すべきかがわかる
2-4. 給与所得者と被扶養者で確定申告する必要がある金額が異なる FX取引の利益に税金はかかるのか
2-5. 国内FXで得た利益に対する税率は一律「20.315%」
3. FXで損失がある場合でも確定申告をするとよい理由
3-1. FX運用に必要な経費も申告できる
3-2. 損失は翌年から3年間の繰越控除を受けられる
3-3. ほかのFX会社と損益通算ができる
4. 【FX初心者は要注意】FXにかかる税金と確定申告のおさらい
4-1. FXにかかわる税金とは?
4-2. そもそも確定申告とは?
4-3. FXで損失した場合も確定申告するべきか?
4-4. FX取引にかかわる税金の計算方法は?
5. FXの確定申告をする際の注意点
5-1. FX会社が発行する「年間損益報告書」が必要
5-2. 海外FXの税金は税率が異なる
5-3. 経費を証明するための領収書などはきちんと管理しておく
6. FXを始める際によくある質問
6-1. Q:FX口座の開設に必要な書類は何ですか? FX取引の利益に税金はかかるのか
6-2. Q:スマホなどモバイル端末から口座開設は申し込めますか?
6-3. Q:FX口座の開設に制限はありますか?
6-4. Q:FX口座は複数開設できますか?
7. FX取引を始めるには正しい知識が必要

FXの税金の計算方法・確定申告のやり方を解説、経費と損失による節税方法も紹介

FXの税金の計算方法・確定申告のやり方を解説、経費と損失による節税方法も紹介

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まずは「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」を用意します。

・氏名および申告する年
・申告の種類(FXの場合は雑所得)
・取引種類(外国為替取引)
・決済の方法(仕切)

2.総収入金額の記入

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次に「差金等決済に係る利益又は損失の額」の欄に、FX会社のページからダウンロードした「年間取引報告書」に記載されている 「損益合計金額」 を記入します。
他に収入がない場合はそのまま(4)の欄に同じ金額を書きます。

3.FXの所得金額を算出、記入

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最後に必要経費がある場合はその内訳(内容・金額)を記入し、所得金額下の計算式に従って所得金額を算出・記入します。

4.申告書第三表の収入欄「先物取引」に収入金額を記入

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次に、申告書第三表の記入に移ります。

収入金額の「先物取引」欄に、先ほど記入した「先物取引に係る雑所得等の計算明細書」「総収入金額(4)」 を記入します。

5.所得金額を記入

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続いて「所得金額」の欄には、先ほど計算した「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」の 「所得金額(12)」 を記入します。

6.給与所得、FXでの所得それぞれの所得税を計算し、記入

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最後に、所得税を計算していきましょう。

まずは総合課税の「合計額(12)」に、源泉徴収票に記載の 「所得金額」 を記入、「所得から差し引かれる金額(29)」に社会保険料控除などの控除金額の合計を、源泉徴収票を参考にして記入します。
次に、(12)から(29)を引いた金額を(75)に入れていきます。

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上記の(83)には、(75)の所得金額に対する所得税率を国税庁のウェブサイトなどから確認し、給与所得に対する所得税額を算出・記入します。

(88)には、(80)で記入した金額に、所得税率15%で計算した金額を記入します。
そのため上の例と同じくFXでの所得が100万円だった場合の所得税は15万円になります。

最後に、算出した(83)(88)の合計金額を (91) に記入して第三表の記入は終了です。
例のケースをそのまま計算した場合は、合計5万円+15万円=20万円となります。

7.申告書B(第一表)を記入

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ここまで記入が済んだら、あとは「申告書B」を記入していきます。まずは第一表から。

名前や住所、振込先などの基本情報を記入後、左半分の内容に関しては「源泉徴収票」の内容を確認しながら「収入金額等」の給与額、「所得金額(給与)」「所得から差し引かれる金額」を順に記入していきます。

次に、右側の(31)にさきほど第三表で計算した、給与所得とFXでの所得の所得税合計金額を記入します。

最後に(44)の復興特別所得税額を計算し、記入します。

ここでの計算式は 「所得税 × 2.1%」 となっており、先ほど説明したFXの 復興特別所得税率(0.315%) とは一見異なるように見えますね。

8.申告書B(第二表)を記入

「申告書B(第二表)」の内容に関しては、特にFXならではの記入項目はありません。

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・住所、氏名
・所得の内訳(給与のみ記載)
・各種控除

FXで損したら?「損益通算」のメリット

FXで損をしてしまった場合には「損益通算」を行うと大きなメリットがあります。
損益通算とは、 FXによる損失が出たときに確定申告をして次年度以降に損失を繰越すこと です。
「損失を繰越す」というと企業の決算のイメージがあるかもしれませんが、実は個人のFXトレーダーでも、しっかりこの仕組みが使えます。

FXでの「損益通算」は同じ所得区分で行う

・商品先物取引
・日経225先物取引(オプション取引含む)

損益通算は「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」で行う

損益通算のやり方は簡単です。
先ほど確定申告の手順で解説した書類「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」に、複数社での取引内容を記入するだけです。

所得としては「0円」として申告しますが、一緒に「所得税の確定申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)」を記入して申告すれば、この-20万円を最大3年間まで繰越して利益から差し引くことができます。

ただし損失を繰越す場合は、損失が出た年以降の最長3年間、毎年確定申告が必要です。
さらに「所得税の確定申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)」も一緒に提出しなければいけません。

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